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『天地人』


今日は結局、某所へ行く予定が無くなってしまったので、
金曜日の夜に買った

『天地人』


上下2巻を一気に読破した。

本帯にあるように2009年NHK大河ドラマの原作に決定した作品。

主人公は、安土桃山時代~江戸時代初期にかけて上杉家執政として活躍した

直江山城守兼続

に生きた人物。

正直言って、上杉氏の事に関してはライバルの武田氏ほど
あまり史料・参考になる文献とか研究された書籍も見ることも少なく、
直江兼続なる人物が、どういう人物なのかよくわからなかった。

調べてみるといろいろと面白い逸話もあるようで、たとえば・・・。
「愛」という字を前立にあしらった兜をかぶっていた。
「愛」は「愛染明王」又は「愛宕権現」からの由来といわれている。
そのときの兜が米沢市上杉博物館や米沢市の上杉神社に保管されている。
ちなみに、トリビアの泉にて「愛をかぶった戦国武将がいる」と紹介されたことがある。

景勝の代理として大坂城に上った際、伊達政宗が同席の諸大名に「めずらしいものを」と
天正大判を回覧した際、素手ではなく扇子で受け、撥ねるようにして表裏を見たという。
政宗は、兼続が陪臣であるために遠慮していると思い「山城、手にとって見るも苦しゅうないぞ」と
いったところ、兼続は「冗談召さるな。不肖兼続の右手は戦場にあっては先代・上杉謙信の代よりの
采配を預かるもの。左様に不浄なものを触れるわけには参りません」と、
政宗の膝元へ投げて返したという。

あの伊達政宗さえ、彼に恥をかかされることもあったりと、
ひとかどの人物であったらしい。

それだけでなく、謙信以来の軍略を引き継ぎ、また民政に明るく、
米沢藩の基礎を固めた人物でもあったようで、秀吉から破格の待遇でスカウトを受けたが、、
しかし、そこはの人で、それを受けず生涯上杉家のために尽くした人でもあった。
それでも秀吉の意向もあってか、会津転封となった時には上杉家120万石のうち、
米沢30万石を彼が預かったとのこと。

関ヶ原後も、硬軟織り交ぜた折衝で米沢30万石を確保、殖産興業・鉱山・新田の開発、
堤防の築造、城下町の整備などを行い、実石高を51万石まで引き上げるなど、
並みの力量の人物ではなかったみたい。

またプライベートでは、婿入りした直江家のお船の方との夫婦仲はとてもよく
兼続は生涯側室を1人ももたなかったらしい。

本のほうは、上下2巻で約800ページ。
昨日の夜から読み出し、あっと言う間の読破だった。
久しぶりに読みきったという達成感を味わえた本だった。

さて、大河ドラマでは誰が演じるんだろうと・・・・。
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コメント

No title

直江某、火坂某、2009年の大河ドラマ、どれもが初耳で興味深い記事でした。大河ドラマは、こういう地味な題材が案外当たったりしてきた様な気がしています。配役とか、そうですね、楽しみですね。

No title

直江山城守兼続、伊達政宗の天正大判、凄い逸話ですね。確か関ヶ原の戦いの前、家康が上杉討伐に向かう時、彼を激怒させる手紙を送っていますよね。
来年の大河が終わるまでには読んでおきたいです(^^ゞ

No title

直江兼続は知らないことはなかったのですが、火坂さんという作家ははじめて知りました。噂では聞いていましたが、まさかホントに直江兼続が主役になるとは・・・(驚)
義と愛に生きた人だけに、これを誰が演じるのか楽しみです。
脇役で出てくるであろう上杉謙信・上杉景勝・豊臣秀吉・徳川家康・石田三成・伊達政宗、そして当家の先祖?、さて誰が演じるのか楽しみです。特に伊達政宗は、あのハリウッド俳優に演じて欲しいです!

No title

あの天正大判の話は、ウソかマコトか知りませんが、彼は上杉景勝の全幅の信頼を受けていた人物だけに金銀を嫌ったということはなかったようです。直江状も原本は残っていないようですが、相当の事が書かれていたのでしょうね。

No title

謙信なきあと、上杉家を支えたのは直江山城守兼続でありましょう。景勝とは男色関係にあったともいわれています。戦国武将の常でありましょうか。陪臣でありながら伊達政宗を手玉に取るとは、あっぱれでござりまする。さすがは戦国最強軍団上杉家の家臣でありますなあ。しかし、ホモ・・・

No title

SIGEさんの仰るとおり、謙信没後の上杉家の大黒柱となったのは当主の景勝ではなく、直江兼続であったのは間違いないですね。伊達政宗だけでなく徳川家康や石田三成を唸らせた知謀は、彼が只者ではなかったことの証明といえると思います。さて、大河では直江兼続を誰が演じるのか楽しみですね。

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大納言兼加賀守

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2019年12月のYahoo!ブログ終了と『令和』改元に伴い、FC2ブログさんへ移管しました。新型コロナウィルスはGW明けから5類相当以降しましたが、これに油断せず、手洗い励行で感染防止を心がけたいと思います。
2023年 今年は大河ドラマ『どうする家康』の現地調査を中心にアチコチと訪問しています。

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