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散るぞ悲しき ~硫黄島総指揮官 栗林忠道~



この間の日曜日、前々から読んでみようと思っていた

『散るぞ悲しき』 ~硫黄島総指揮官 栗林忠道~


遂に買ってしました。


この本、12月9日から上映されるクリント・イーストウッド監督作品、
渡辺謙主演の映画である

『硫黄島からの手紙』


の原作本にあたるようです。

読んでいますが、今週は仕事からの帰りが遅かったりと
なかなかページが進んでいません。

しかし、読む中で感じ取れる物語の主人公である栗林忠道陸軍中将ですが、
一般的に語られる日本陸軍の将官とは、かなり違う雰囲気。

硫黄島に赴任してから、かなりマメに妻・子供と手紙のやり取りをしている点


その内容も、軍人らしいような勇ましい記述も無く、妻子を気遣うやさしい文面


どちらかといえば、陸軍軍人からは逸脱したような、普通の人?

それでいて、硫黄島にできるだけ長く米軍を引き付けると大本営からの命令を遂行するため、

陸軍の主流作戦だった水際作戦・バンザイ突撃の禁止と持久作戦の徹底


硫黄島の要塞化、すなわち地下に縦横無尽に地下陣地を張り巡らせる


と、それまでの硬直化した陸軍の戦術からの大幅な変更行ったりと。

米軍はわずか数日で陥落させると豪語していた硫黄島に、約1ヵ月もかかり、
なおかつ太平洋戦争で最大の激戦を演じ、米軍は戦死約7000名、
負傷者約26000名をもだす損害をうけたのでした。

ある意味、栗林戦術は、本来の目的である米軍を引き付けておくという役割は果たしたものの、
栗林中将が望んでいたここでの戦いを契機に、和平への流れを作るということはできなかったのでした。
彼は駐米経験があり、その中で世論というのものが動くことを良く知っていたので、
ここで善戦することによってアメリカ国内での反戦ムードを煽って、世論を動かし、
それが戦争終結へ契機にすることもできると考えていたのです。
でも最後の最後まで、彼の戦略的意見は無視され続けた、その極め付けが、

矢弾尽き果て散るぞ悲しき


という大本営宛に発信した訣別電報の一文です。

この一文は、辞世の句の一節ですが、これが新聞紙上で公表された時、

矢弾尽き果て散るぞ口惜し


に書き換えられている点です。その他にも書き換えられているのですが、
有名なのがこの部分。

ジャーナリスト志望でもあった彼が、この訣別電報がどんな扱いされるのかを知りつつ発したのを。

それは、大本営への無謀な作戦指導への抗議の意味合いがあったのだと。

それは彼が、かなり広い視野をもって、この戦いのあり方を示していると感じました。

ちょっと中途半端ですが、硫黄島の戦いを中心に、この前後の情勢を調べなおしてみようと
思って見たりしました。
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コメント

No title

栗林忠道中将、小学生の時に硫黄島の戦いを知って以来、とても関心の強い将官です。部隊指揮官・参謀への好き嫌いの情が強かったとの評もありますが、過去の戦例から学び、独自の持久戦術を編み出す点等からみても、やはり有能な人だったと思います。宮崎繁三郎中将等と並び、昭和日本陸軍の数少ない名将ですね。

No title

お!12月の公開に向けて、「硫黄島」モードに入られてますね♪私も「亡国のイージス」のときは、ぶ厚い原作本を3週間かけて読破し、映画に臨みました。そういえば明日の日曜洋画で「亡国・・」をやるそうで♪

No title

名前だけは知っていましたが、硫黄島でどういう采配をしたのか、陸軍軍人としての経歴については知りませんでした。硫黄島着任後は、自らの方針に反する部隊長・参謀は更迭しているようですね。それが好き嫌いの情があったと思われているようですが、旧来の作戦指導方法に固執している人物では、作戦の趣旨である長期間米軍を引き付けておく事ができないと考えたからでしょう。コヒマの三叉路で英軍3個師団を寡兵で引き付けた宮崎中将と並ぶ名将であることは確かなようですね。

No title

タニーさん、この本、前々から読みたいと思っていたのですが、なかなか本に接する機会を持つことが難しくなって躊躇していたのですが、映画公開までには予備知識として栗林中将のことも知っておかなければと思い、購入、さっき、ついに読破しました。『亡国のイージス』は明日の放送でしたね。僕も『功名が辻』のあとの楽しみにと思っています。

No title

硫黄島戦の栗林中将と沖縄戦の大田中将はもっと多くの日本人に興味を持って欲しい人物ですね。

No title

アドルフさん、栗林中将と大田少将(死後特進にて中将)、それとインパール作戦での宮崎中将・木庭少将などもっと多くの人達に知ってもらいたいものです。

No title

硫黄島、全く知りませんでした。昨日、映画の硫黄島第1段を見て初めて知りました。見た後、さっそくこの本を購入して、第2段に備えようと思います。昨年の大和もそうですが、本当に学校では習わない知るべき史実がたくさんありますね。

No title

イエトラさんは、早速『父親たちの星条旗』を見られたのですか!!僕も、今度は2作とも見に行こうと思っています。学校では学ぶことの無い歴史についても知る必要はあるはずです!先般ちまたで話題になっている未履修の問題ですが、世界史が必修で日本史が選択?、国際化のために世界史が必修なんて本末転倒です。まずはしっかりと自国の歴史について認識を持った上で、世界史を見ないと、ばかげた歴史認識が徘徊してしまいます。

No title

そうですよね。最近、日本史の重要性について思います。しかし、現実は、高校生は受験第一ですから、受験に関係なければムダとされます。私の高校時代、高1で受験科目に世界史を選択すると、実質、日本史を学ぶことはありませんでした。日本史の授業は、先生公認の自習時間で、学内テストも○×でしたので、日本史の勉強はしませんでした。そのため、今、なにも知らない事がとても恥ずかしいです。

No title

日本史の重要性というのは、社会に出てからつくづく痛感します。僕は、高校では日本史・世界史の2科目を選択したのですが、世界史と言うのはそれほど知識として身についたとはいえないし、ましてそれが昨今言われる歴史認識に役立っているとも思えません。国際人として歴史認識などが問われるとすれば、それは日本史の見方にあると思います。まずはしっかりと足元をみた教育が行わなければならないと思うのです。英語や世界史も大事かも知れませんが、国語や日本史をしっかり身につけることのほうが先決だと思いませんか?

No title

はい、しっかり身につける事が大事だと思います。僕は、日本史を知らないため、歴史問題のニュースはマスメディアに頼るしかなく、TV等に振り回されてしまっていることを最近になって気づき、これではダメだと日本史を知る重要さを感じました。これを機に、勉強し直そうと思ってます。 コメント何度も失礼いたしました。

No title

高校で履修した日本史がそれほど役に立っているとは思いませんが、流れ程度をつかむのには必要かも?こういう歴史的事実に注目が集まると、改めて、その周辺の事実確認は行わなければならないと感じています。

No title

映画の1作目は見ました。2作目も見るつもりです。栗林中将のことは、高校時代に小説で読んで知りました。人柄にズ~ンと感銘を受けて、思い出深かったですね。ですから、映画の話を聞いたときは、これは絶対に見なければ・・・と思いましたよ。

No title

僕はまだ『父親たちの星条旗』は見てないです(泣)できるだけ、早いうちに見たいと思っていますが、休みの関係で『硫黄島からの手紙』の公開前に見に行けるかどうか微妙な状況です。『父親たちの星条旗』は見れなくても、『硫黄島からの手紙』は必ず見に行くつもりです!

No title

ほんと期待できる映画のようですね。この2作を見終わったときに、何が感じ取れるのかなあ?日米同盟強化に一役買ってるのでしょうね、当然。とにかく、「父親たちの星条旗』より『硫黄島からの手紙』の方に期待大ですね。

No title

日米同盟強化に一役?そんな大そうなものでもないでしょうが・・・。 『父親たちの星条旗』のほうはともかく、日本人にとっては『硫黄島からの手紙』の方が意味深く見ることができるような気がしますね。

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Author:大納言兼加賀守
2019年12月のYahoo!ブログ終了と『令和』改元に伴い、FC2ブログさんへ移管しました。まだ使い勝手がよくわかっていませんが、よろしくお願いします。


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