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第61回 正倉院展

いよいよ11月になりました。

その初日である1日は、いきなり日曜日です。

午前中は近鉄百貨店へ買い物に、そして午後からはブログを開始してから恒例の

第61回 正倉院展 ~御在位二十年記念~


行って参りました。

自宅を出る時には既に雨模様。

最寄の尼ヶ辻駅までトボトボと歩いていきます。

駅までの道沿いにある垂仁天皇陵の濠には、何やら赤い藻が繁殖していて
気持ち悪いです。

駅に着いたら、西大寺行きの電車が出発してしまい・・・・
次の電車まで15分待ち・・・ついてないです。

次の電車に乗って西大寺へ~♪

5番ホームから2番ホームへ移動すると、見慣れない電車が入線してきます。
阪神電車1000系です。
近鉄電車と違って、乗降用扉は片側3箇所しかありません。
乗ってみると、ロングシートが異様に長いです。

扉の上にある路線図をみると、近鉄線・阪神線、そして山陽電鉄線の案内が!

車内に掲載されている広告も神戸・西宮あたりの会社のモノばかり・・・

あ~♪っと思っている間に電車は地下へ潜っていき・・・近鉄奈良駅到着です。

旧市内へ電車で来るのは久しぶり。

改札を抜け、正倉院展の臨時券売所でチケットを買い、地上へあがると土砂降り~!

土砂降りの登大路を駆け上がります~♪

こんな天気にも関わらず、日曜日ということもあり観光客が多いです。

県庁東交差点にある地下通路を通り抜けると、奈良の鹿愛護会の方が、
鹿の保護の啓発活動と保護に必要な資金集めの募金活動をされてました。
職員の方々が鹿のかぶりものをして一生懸命ですが、あまり相手にされていないようです。
晴れていれば、外で活動できそれなりのことができるのでしょうが、
土砂降りで地下通路での活動は、観光客にとっては単なる邪魔者のようです。
でも奈良公園は、鹿がアチコチにいてこそなので協力すべきなのでしょうが・・・




国立奈良博物館到着です。

日曜日の13時過ぎなのに、何故か入館までの待ち時間は・・・0分です?

ホントかなと思っていたら、やっぱりホントですぐ入館できました。

早速2階の展示場へ~♪

最初は・・・






『楽毅論』と言われる伝記
楽毅(がっき)とは中国・戦国時代の燕(えん)の将軍の名で、
楽毅論は三国時代の魏(ぎ)の夏侯玄(かこうげん)が著した
楽毅の伝記である。

巻末には天平16年(744年)10月3日の日付と、
署名は藤三娘、すなわち藤原不比等の三女である
光明皇后の名前が!
彼女の直筆らしい!

これまでも正倉院展では写経などの古文書を見てきたが、
この時代の正式な文書は、非常に丁寧に書かれているのが特徴!
戦国時代などの文書などと比較すると、その違いが顕著!
有名な戦国大名が書いたと思われる文書なども素人目には
何がなんだか分からないのとは対照的。

次にみたのが、




紫檀木画槽琵琶で、
宝庫に伝わるペルシア起源の四絃四柱(しげんしじ)の琵琶5面のうちの一つ。槽(そう)から磯(いそ)、鹿頸(ししくび)、転手(てんじゅ)にかけての主体部はシタン材、絃門(げんもん)と海老尾(えびお)はツゲ材で作られ、それぞれ全面にわたって木画(もくが)が施されている。槽の部分には象牙や錫(すず)、鹿角、檳榔樹(びんろうじゅ)、ツゲ、シタンなどを豪華に用いて、蓮華(れんげ)の団花文(だんかもん)を中心に花喰鳥(はなくいどり)や飛鳥(ひちょう)、山岳などが伸びやかに表され、幻想的な空間が広がっている。
 胴腹板(ふくばん)中央の捍撥(かんばち、撥受け)には、鞣し革(なめしがわ)を貼って丹(たん)を地塗りし、鮮やかな彩色(さいしき)で狩猟宴楽図(しゅりょうえんがくず)が描かれている。捍撥という長細い画面に人物や山岳を交互に配することで奥行きのある山水(さんすい)景観が作り出されており、熟達した画技がうかがえる。人物、山水とも唐の様式を示すが、パルティアンショットをする人物のように西アジア起源の図様が含まれており、唐の国際的な一面が表れている。また宴席で琵琶を演奏する人物には、楽器の部分に同様の楽器を演奏する人物を表すという正倉院宝物にしばしばみられる表現が示されており興味深い。全体に仕上げにかけられた油が経年変化し黒ずんでみえるのが惜しまれるが、唐代絵画史の空隙(くうげき)を埋めるものとして貴重である。

国立奈良博物館HPより

なかなか凄いものらしい!

館内には、昭和27年に試し弾きしたとき録音したモノが流れていて、
何となくシルクロードな雰囲気が・・・・

さらに進むと




桑木木画棊局

要するに碁盤です。

よく日本史の教科書なんかに写真が掲載されているものとは、
少し違うようですが・・・

さらにさらに進むと、東大寺大仏の開眼法要で催された楽舞で利用された
お面やら衣装が・・・・

そして最後のコーナーである文書関係の展示では、




東大寺開田地図 越前国足羽郡糞置村地図

当時、東大寺が所有していた荘園の地図で地名や土地の面積・立地・利用方法の
詳細が記されているモノで、その地形は現在も一致するところが多々あるみたい。

そういうのも凄いなと思ったのですが、それよりも驚いたのが、

糞置村という村の名前。

さすがに今はこの村の名前を引き継いでる地名などはないみたいだけど、
この名前から推察すると、肥溜めの近くにあったのかと?
これが事実だとすれば、こんなところには住みたくないです。

その村も天平年間には田畑が広がっていたようですが、
年月が経ち、約200年後の平安時代中期には荒れ果て
原野と化していたようです。
東大寺の勢力などが衰えたことなのが原因なのでしょうか?

一通り見終って、ケータイの時計をみたら14時過ぎ

今年は思ったよりもスムーズな鑑賞ができたなと・・・

でも展示場から階下へ下りて外をみると、さらに土砂降り~♪

昨夜はあまり寝れず早起きだったので眠くて・・・

時間的には早いですが帰宅することに!

博物館からでて、奈良公園内を横切るように近鉄奈良駅へ~♪

となると途中で通り抜けるのが興福寺なわけで・・・

例の阿修羅像が凱旋帰国?して仮金堂で公開されているようで・・・

興福寺に入ると・・・




こんな感じで、雨の中、めげずにみんな並んでいます。

それでは一体どれくらいで見れるのかと券売所で確認したら、

110分待ち


僕はめげました・・・(泣)

チケットが1500円もすることもそうなのですが、
110分待ちは・・・・あ~♪

また電車に乗って帰宅することにしたのですが、また途中で寄り道を・・・

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コメント

No title

加賀守さん、今月奈良へ行くと公言しましたが、予算の都合により中止する事にしました。
なので、この記事で行った事にします^^
遠征には先立つものが無いと・・・(笑)

No title

奈良の人の特権ですね。
一回しか行ったことがありません。
毎年見れるものが変わるんですよね。
今年行きたいなぁ~
(無理そうですが…)

No title

『楽毅論』とてもきれいに残っていますね。正倉院という宝物殿というか保存庫の機能はとても昔から優れたものであったということをよく証明しているように思います。
阿修羅はそんなに並ばなければならないものなのだろうか。今特にブームになっているだけでしょうかね。

No title

私も奈良に行きたいです♪いいなぁ~羨ましいです。
古いものが保存状態良く残っていますよね。
やっぱり本物は違いますよね、重々しさが。
110分待ちは・・・根性が要りますね(苦笑)

No title

お茶犬さん、来奈は中止ですか・・・残念です(泣)
今日乗った近鉄電車の釣り広告に土日祝近鉄全線4000円乗り放題チケットがあるって書いてありましたよ。
特急は特急料金を払わないといけないですが、結構安いかも?

No title

月の輪どの、特権というほどのモノでもないかと・・・
出陳される宝物は、毎年変わるんで、それはそれで楽しみです。
今年もまだ12日まで開催されているので、是非!!

No title

くっすんさん、『楽毅論』だけに限らず、正倉院宝物の写経や租税関係の文書は非常にきれいな字で書かれています。
正倉院そのものも、倉庫としては相当優れたものだったようですね。

それにしても阿修羅像は、凄い人気です。
一種のブームでしょうが、普段は非公開のようなので、
それも仕方ないのでしょう。

No title

ちゃちゃ様、正倉院宝物は確かに保存状態がよいです。
それも天平年間以来1250年余りの関係した努力なのでしょう。
本物は、やはりレプリカと違い、ずっしりとくるものがあります。

それにしても1500円もして110分待ちはボッタクリです!!

No title

正倉院展ですね。姫も行って見たいけど、すんごい人なんでしょう~

田舎者は行列をしたことが無いので、多分、ガマンできないと思います。

新聞に、人気物グッズが載っていました。すてきなスカーフなの。
大納言さん、1枚買ってきてくれないかしら(笑)

No title

はじめまして。履歴から来させていただきました。
昨日の日曜美術館を見ていて、私の中の「奈良の虫」が騒ぎました。大納言さんのブログを見て、またまた、騒いでいます。
奈良市民になりたい。

No title

東京駅で正倉院展のポスター見ました。
観に行きたいけど奈良は遠いっす。

No title

さくら姫さん、例年は正倉院展は長蛇の列という時が多いですが、
今年ばかりは隣の興福寺の阿修羅像に観光客をもっていかれてます(笑)

人気グッツは通販でも購入できたのでは?
是非、来奈の上、奈良国立博物館内売店でお買い求めくださいませ!!

No title

aoitoripiiさん、こんばんわ!
今年のような正倉院展と阿修羅像を同時に見れる機会は、
今後はなかなかないでしょう!
是非奈良へお越しくださいませ!

No title

いっちゃんさん、新幹線と近鉄特急を乗り継いでくれば、
それほどでもないかと・・・・

No title

NHKテレビの新日曜美術館で、法隆寺・正倉院展取り上げていましたね。シルクロードを経てきた宝物は、いつも人気ですね。阿修羅展は、東京で見ましたが、数度見ていますが、阿修羅などは素晴らしいですね。越前国足羽郡の地図は、アップしてみましたが、もう少し大きくして見れると助かります。よろしく。

No title

kodaizinさん、こんばんわ!
確かにNHKでも取り上げられていましたね。
阿修羅像は、東京や九州での人気を奈良まで持ち帰ってきたようでした!
越前国足羽郡の地図は、国立奈良博物館のHPから拝借?させてもらったもので、あの大きさなんです。
申し訳ないですm(__)m

No title

何度か正倉院展にTRYしましたが、あまりの待ち時間に
いつも断念してます。
近くて羨ましい!

No title

マッツゥさん、普段は相当の待ち時間が報じられますが、
行ってみると意外と待ち時間が少ないときがありますよ!

No title

楽毅論ですか、しかも魏の夏候絃・・・三国志のちょっと後か
夏候っつうくらいだから・・・魏の武将に多くいた夏候一門の
ひとりなんだろうね、と想像しただけでワクワクしますね。
これは観てみたいな、やっぱり。。

No title

僕は中国史には詳しくないので、よく分かりませんが・・・

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プロフィール

大納言兼加賀守

Author:大納言兼加賀守
ブログ創業 2005年7月です。

2019年12月のYahoo!ブログ終了と『令和』改元に伴い、FC2ブログさんへ移管しました。新型コロナウィルスはGW明けから5類相当以降しましたが、これに油断せず、手洗い励行で感染防止を心がけたいと思います。
2023年 今年は大河ドラマ『どうする家康』の現地調査を中心にアチコチと訪問しています。

写真はDD51形ディーゼル機関車のデッキ上にいる当時10歳の僕です(笑)

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